形のない骨
2018年7月28日(土)公開
地方都市の郊外にある一軒家で、良子は画家である夫の正小学生の息子・宏と姑の和子(髙田紀子)とともに暮らしている。一見穏やかに見える生活だが、創作意欲を失った正は、ヤクザまがいの男に自分の描いた贋作を売り、気の強い良子と衝突するたびに体を殴りつけている。疲れ切った良子に追い討ちをかけるように、姑の嫌味が止まることはない。
夜、化粧をした良子が、歩いて向かうのは弟の圭人が店長を務める小さなスナック。トラブルメイカーの圭人が作った借金を少しでも早く返せるようにと、良子は店を手伝いながら、常連客とのたわいのない会話や、弟と過ごす平穏な時間に、かすかな自由を感じている。
夫への苛立ち、金、体の痛み。良子は、日々の生活にうんざりしていた…