一人の男が走行中の列車から落ちて死亡する。無賃乗車で逮捕された青年が、男を突き落としたのだと判明する。青年はかつて、政府軍兵士として反革命集団を追っていたとき、味方内部にいたスパイに煮え湯を飲まされていた。その時スパイが、現在の青年の職場でも破壊工作をしていた。青年は男を追ううち、死なせてしまったのである。検死を担当した医師クニーシは、戦争中に体験した事件を思い出す。それは、あるドイツ系の店を二つのレジスタンス隊が襲って同士討ちになった事件で、一人の裏切者の存在がその裏にはあった。そして、その死体は、クニーシを裏切った人物でもあった……。

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